阪神杭瀬駅近くにある銭湯「第一敷島湯」(尼崎市杭瀬本町1、TEL 06-6481-7120)で週2回開催されるヨガ教室が話題を呼んでいる。
大正時代から続く老舗の同店。築92年になるという建物には、唐破風の玄関に、古い豆タイルで飾られた脱衣場や浴場、滝つぼを描いたタイル画など伝統的な銭湯の特徴を残す。同店では1年半前から、営業時間外の脱衣場を利用した「おふろでヨガ」を開講している。
若おかみの黒木久美子さんは、呼吸を重視しゆっくりしたリズムで行う「ハタヨガ」のインストラクター資格を持ち、同教室の開講以前から外部で講師を務めてきた。「ある時、脱衣場を有効活用できるのではと思い立った。スタジオほど広くはないが、4人までのプライベートレッスンなので、参加者に合わせたメニューで指導している。初心者、特に体の硬い人ほど、ヨガの素晴らしさを実感しやすいのでは。ヨガと入浴のセットで、体をゆったりほぐしてもらいたい」と話す。
店主の黒木達也さんは「かつては家族連れでにぎわっていた銭湯も、利用客は減少の一途。少しでも魅力を広めて、より多くの人に足を運んでもらえたら」と話す。「母であるおかみが腰を悪くした所、ファンの方が番台を交代で引き受けてくれたり、イラスト作家のラッキー植松さんがよく訪れて銭湯の様子を作品にしてくれたり、さまざまな人に大切にしてもらっている。これからも工夫を重ねて、ここを守り続けていきたい」と意欲を見せる。
「おふろでヨガ」は女性限定。開講時間は、水曜=8時~8時45分、土曜=13時~14時。土曜のみ貸し切り入浴付き。参加費は1,200円(2人以上の申し込みで1人=1,000円)。定員は各回4人(予約制)。申し込みは電話で受け付ける。
営業時間は14時40分~23時。火曜定休。