尼崎市内の「ほっかほっか亭」全21店舗で10月1日から、市制100周年を記念したオリジナル弁当(500円)が限定販売される。
「彩りよく、甘さ・酸っぱさのバランスが絶妙」と絶賛された弁当
2016年に尼崎市が市制100周年を迎えることを記念し、弁当店チェーン「ほっかほっか亭」を全国展開するハークスレイ(大阪市北区鶴野町3、TEL 0120-13-5154)と園田学園女子大学(尼崎市南塚口町7、TEL 06-6429-1201)との協働により実現した同企画。
4月20日から約3カ月間にわたり、同大人間健康学部食物栄養学科の学生を対象にメニュー作品を募集。メニューの条件として「テーマ(尼崎市100周年)に沿っていること」はもちろん、「ほっかほっか亭の人気食材を使用」「調理作業が簡素」「盛り付けが簡単でスピーディーに提供できる」「季節を問わず販売可能」「ほっかほっか亭の衛生基準をクリア」など、商品化を前提とした厳しい基準が設けられた。
7月22日、これらのハードルをクリアして集まった全16作品の中から、ハークスレイ商品部が選考した受賞作品を学内で発表した。選ばれたのは2回生の迫水(さこみず)舞さん(19)の作品。「ほっかほっか亭」の人気メニュー「から揚げ」をアレンジし、甘酸っぱい「あんかけ」と尼崎6地区(中央、小田、大庄、立花、武庫、園田)をイメージした6種の食材「トリ、サツマイモ、タマネギ、ニンジン、インゲン、レンコン」を使用したメーンおかずが特徴となっている。試食した同科の深津智惠美教授は「彩りがよく、甘さ、酸っぱさのバランスが素晴らしい」と絶賛した。
メニュー考案で苦心した点について、迫水さんは「人気食材であるから揚げを、どうやってオリジナルにアレンジするか悩んだ。6種の食材に入っているサツマイモは、尼崎の伝統野菜『尼いも』を意識した」と振り返る。迫水さんは「普段から週に3~4日は家族のために食事を作る」ほどの料理好きで、得意料理は「決められたレシピではなく、その時のひらめきで自由に作るオリジナル料理」。尼崎については、居住地ではないが同大の地域連携推進機構にも所属し、街のイベントで子どもたちと交流するなどの活動を行っているという。
作品選考を担当した同社メニュー開発課主任の荻田陽子さんは「選考基準は『女子大生らしさ』と『尼崎らしさ』。迫水さんの作品は、6地区を6種の食材で表現した点が良かった。他作品にも面白いアイデアがあり迷ったが、オペレーション面でも優れていたのが決め手となった」と話す。
販売期間は2016年12月31日まで。