公益財団法人どうぶつ基金(所在地:兵庫県芦屋市/理事長:佐上邦久)は本日、環境省が進める「イエネコ」の防除推進外来種指定に反対する署名の第1回分5万筆を、環境大臣あてに提出しました。署名は引き続き募集しており、どうぶつ基金は一頭でも多くの猫の命を守るため、広く賛同と拡散を呼びかけます。

環境省はかつて、狩猟鳥獣から「ノネコ」を削除する検討の中で、「野外の猫を飼い猫や地域猫と判別することは困難である」と自ら認めてきました。ところが今回は一転し、飼い猫も野良猫もすべて「イエネコ」という一つの種名でくくり、全国規模で防除を推進しようとしています。
同じ「区別できない」という事実から、一方では「だから狩猟対象から外す」と言い、他方では「だから種名でまとめて防除する」と正反対の結論を導く。これは国の姿勢として明らかなダブルスタンダードであり、私たちは看過できません。
この矛盾が現実に何を招くのか、私たちはすでに知っています。
2023年、広島県呉市で大学院生が猫を殺害・解体する様子を撮影し、動画共有サイトに公開する事件が起きました。本人は「ノネコだと思った」と供述しましたが、実際に命を奪われたのは、地域の人々が名前をつけ、見守り、世話をしていた一匹の地域猫でした。「ノネコ」という言葉が、命を奪う免罪符になりかけたのです。
もし「イエネコ」としてすべての猫が防除推進外来種に指定されれば、こうした行為に「自分は国の進める猫の防除に協力しただけだ」という新たな口実を与えかねません。それは、私たちの足元で世話されている猫たちを、危険にさらすことに直結します。 猫の数の問題は、「防除」=取り除くという発想で解決するものではありません。
動物愛護管理法に基づく適正飼養の徹底と、TNR(不妊去勢して元の場所へ戻す)という、人にも猫にもやさしい科学的な手法によってこそ、着実に減らしていくことができます。私たちはこの、実績ある人道的な道を選ぶべきだと確信しています。

