尼崎のアート発信拠点「あまらぶアートラボA-Lab(えーらぼ)」(尼崎市西長洲町2)で7月29日、ブロック玩具「チューブロック」で再現した尼崎城の完成イベントが開催された。
「チューブロック」は、配管継手(つぎて)で国内最大シェアを持つ「ベンカン」が約70年の実績の中で研究・開発してきた配管技術を応用し、「つなぐ」「曲げる」「分岐させる」特性を持った新感覚のブロック玩具。パイプ状の丸いブロックを連結することで、なめらかな連続曲線を持つ動物などのキャラクターから、工場設備や鉄道といった建物・乗り物の模型まで幅広く作ることができる。昨年8月、事業開発室から新会社「チューブロック」(尼崎市西長洲町3、TEL 06-6482-1860)として独立した。
来年の完成に向けて進行中の「尼崎城再建プロジェクト」を盛り上げようと、同社ではチューブロックを使った20分の1サイズの尼崎城を制作。10万個のパーツを使い、2カ月かけて幅170センチ、高さ120センチの尼崎城が完成した。完成イベントには地域の人々も訪れ、組み上がっていく城の「建設現場」を見学した。
小学4年生の息子と一緒に参加した母親は「パーツはいろいろな組み合わせ方があり、立体的。頭の回転が良くなりそう」と話した。小学1年生の馬場清礼(うまば・すみれ)さんはワークショップにも参加し「ミニ尼崎城を作れて、楽しかった」と笑顔を見せた。
同社の高山将平さんは「天守閣が特に難しかった。チューブロックの曲がる特性を生かし、4種類のパーツを使って屋根のカーブを再現してある。チューブロックの可能性を見てもらえるのでは」と期待を寄せる。
完成した城は市に寄贈し、市内の商業施設を巡回し展示を行う予定。