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尼崎で「ヤングケアラー交流会」 「日常から解放される時間」創出

桑原さん(右)とスタッフ。「生きづらさを感じながら誰にも相談できず、身動きが取れない人は多い。スタッフは多様な資格や職業を持つ人も多いので、相談して将来に生かしてほしい」と桑原さん

桑原さん(右)とスタッフ。「生きづらさを感じながら誰にも相談できず、身動きが取れない人は多い。スタッフは多様な資格や職業を持つ人も多いので、相談して将来に生かしてほしい」と桑原さん

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 尼崎市の若者支援団体が現在、「ヤングケアラー」に焦点を当てた交流会を行っている。

交流会チラシ

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 「兵庫県ヤングケアラー・若者ケアラー支援グループ活動推進事業補助金」を活用し、今年9月に始まった同交流会。市内の中学生が代表を務める、若者の居場所づくりやイベント開催などを展開する任意団体「Make Youth Villa」が主催、SNSによる相談窓口や中高生のための「居場所カフェ」など多様な若者支援に取り組む一般社団法人「enGrab(えんぐらぶ)」が共催する。

 交流会は、毎月第2土曜にリアル、第4水曜にオンラインで開催。当事者や「元ヤングケアラー」が集まり、ゲームで遊んだり相談したり、情報交換したりと思い思いに過ごすことができる。えんぐらぶ代表の桑原陣さんは「個人的な情報を言う必要はなく、自由に過ごしてほしい。ケアを行っている日常から少しでも解放される時間になれば」と話す。

 元ヤングケアラーによる「当事者だったからこそ」のアドバイスなどもあるという。「元ヤングケアラーに当時のことを振り返ってもらうと、『効率の悪い家事をしていた』『もっと楽に考えられる部分もあった』など、自己流で家事や家族の世話をしたり家庭の独自ルールに縛られたりすることで時間に余裕がなくなっていたという声が多かった。やりやすい方法や効率向上など、アドバイスできることがある」と桑原さん。

 対象は、幼い兄弟の世話をしている、洗濯や料理など家事を担っている、障がいがある家族の介助をしている若者(10代~30代)、元ヤングケアラー。桑原さんは「『自分もヤングケアラーかもしれない』と少しでも感じている人は、気軽に参加してほしい。さまざまな人と出会うきっかけになれば」と呼びかける。

 開催時間は、リアル開催=14時~16時、オンライン開催=19時~21時。いずれも事前申し込み制。定員は10人程度。リアル開催については後日開催場所を通知する。来年2月まで継続予定。

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