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尼崎・杭瀬の弁当店が「虎子屋」開始 宿題したり読書したり、時には実験も

ボランティアで参加する先生から、勉強を教えてもらう子どもたち

ボランティアで参加する先生から、勉強を教えてもらう子どもたち

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 尼崎・杭瀬にある弁当店兼居酒屋「虎大朗」(尼崎市杭瀬本町1、TEL 06-7175-5520)が7月26日から、アイドルタイムを活用した取り組み「虎子屋」を始めた。

島本さんが子どもたちの質問に答える場面も

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 生まれも育ちも杭瀬だという店主の島本一樹さんが2018(平成30)年に開き、8月12日で3周年を迎える同店。地元住民や近隣で働くサラリーマンなど、幅広い客層でにぎわう。「虎子屋」は、店のアイドルタイムに店内の一部を開放し、ボランティアで参加する現役の小学校教論、定年退職した元教論が子どもたちに勉強を教えるというもの。島本さんは「少子高齢化が進む杭瀬を元気にしたい、未来を担う子どもたちを応援したいと思い企画した」と話す。

 昨年、尼崎市が新型コロナ禍による休校などで十分な昼食を取ることができない市内在住の小中学生に、4,000円分のクーポンを配布した「あまっ子お弁当クーポン事業」へ参加したことも、きっかけの一つだという。「多くの子どもたちが店を訪れ、『こんなに困っている子がいたのか』と驚いた。自分でも何かしたいと、今年3月から子ども用の『スマイル弁当』を用意し、200円で提供する取り組みを始めた。食べ物が何も無いという状況の子どもは少ないかもしれないが、何を選んで食べるか、誰と一緒に過ごすかは置かれている環境に左右される。スマイル弁当も虎子屋も、『少しでも子どもの力になりたい』という気持ちが大きい。楽しい思い出をつくったり、笑顔になったりできる居場所をつくれれば」と島本さん。

 「虎子屋」では、子どもたちの宿題などを見るほか、「スライム作り」といった実験、ゲーム、虫捕りなどさまざまな体験を提供する。島本さんも、子どもたちの質問に答えたり、料理人という特色を生かして魚の解剖を行ったりするという。「コロナ禍が収まれば、『一汁三菜』などを教える調理自習や、子ども食堂の運営など『食育』に目を向けた取り組みも行いたい。自分が勉強の質問に答えるのは分かる範囲のみ。あとは先生に任せている」と笑顔を見せる。

 「虎子屋」開放時間は14時~17時。定員は5人程度(感染状況などにより調整)。予約可。8月31日まで月曜~水曜、金曜、土曜に実施(8月14日・16日は休み)。9月以降は、土曜を中心に週1回程度で実施予定。

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